SLOWSUU始まりの物語

【最初の衝動】

全ての始まりはシンプルな衝動だった。

スポーツ自転車を始めてすぐに、その魅力に撃ち抜かれた僕は「自転車に乗って何か仕事ができないか?」と探し始め、メッセンジャーになるのにそう時間はかからなかった。

そこから、僕の人生のペダルは本格的に回り始めた。

【憧れと記憶】

同じ会社の先輩、他社のイカついメッセンジャーたち、そして日本のレジェンドメッセンジャーが放つ圧倒的なオーラ。

彼らの背中を追いかけ、ストリートの空気を吸い込んで育った日々。

その後、僕はロードレースの世界へと夢中になり、メッセンジャーとして走ったのは僅かな時間だった。

だが、あの濃密な記憶は、僕の中に残り続けた。

SLOWSUUを創り出すための最も重要な「元素」として。

【再燃】

そして時は経ち、2023年。

横浜で開催されたメッセンジャー世界大会(CMWC)を見に行ったことが、僕の運命を再び大きく動かすことになる。

彼らの、どこまでも自由な走り。遊び心に満ちた発想。

そして何より、自転車をトコトン楽しむ、あの姿勢。

その光景を目の当たりにした瞬間、かつてストリートに刻んだ記憶が、まるで昨日のことのように蘇ってきた。

いても立ってもいられない。何かを創り出さずにはいられない。

そんな抗うことのできない衝動に駆られた。

【SLOWSUUの誕生】

あの夏、横浜で見た「今」の光景と、僕が体験した「過去」の記憶。

その二つが僕の中で衝突し、混ざり合い、まるで突然変異を起こすかのようにして生まれたのが、このSLOWSUUなのかもしれない。

だから、僕が作るものは、ただのバッグじゃない。

僕が体験してきた自転車カルチャーへのリスペクトであり、あの夏に感じた衝動そのものなんだ。


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